60周年レポート

 去る12月7日、当クラブの創立60周年記念式典および祝賀会が総勢228名の方々のご出席のもと賑々しく開催されました。228名の内、遥々台湾より台中西北ロータリークラブ訪問団39名の皆様にもご臨席いただきました。また、第2700地区第4グループ、第5グループの会長、幹事の皆様にも多数ご出席いただきました。

 記念式典では戸嶋会長の挨拶ののちに、ご来賓を代表して福岡県知事の小川洋様、第2700地区ガバナーの安増惇夫様、福岡ロータリークラブ会長の石村 僐悟様、台中西北ロータリークラブ会長の黄台源様、台北駐福岡経済文化弁事處處長の戎義俊様にご祝辞を賜りました。
各種の表彰では、まず勲章・褒章受章者として、大賀禮太郎会員、井上賢太郎会員、田中浩二会員、白木太一郎会員、青柳泰秀会員、三戸道雄会員が表彰されました。20年以上の永年皆勤表彰として佐野馨会員、古賀秀策会員、村山榮一会員、井上賢太郎会員、川原正孝会員、牧之内繁男会員、戸嶋和夫会員、牟田和男会員が表彰されました。殊に佐野会員は48年皆勤という驚くべき数字に場内からはどよめきが聞こえてきました。また地区出向者への感謝状が山田五郎会員、川口史会員、古賀健一会員、泉建志会員、山川登久会員、占部輝次会員に渡されました。山田会員は10年連続で2700地区の国際青少年交換委員会に出向されており安増ガバナーから表彰状が手渡されました。最後に、永年にわたる米山奨学会へ高額の寄付をされている岡城産業の冨永泰会員に対し米山特別功労法人として感謝状が贈呈されました。

 記念式典の最後に今回の記念事業の内容が二橋岩雄青少年奉仕委員長より発表されました。当クラブは39年の永きにわたり「福岡南ロータリークラブカップ小学生バレーボール大会」を主催しているのですが、60周年にあたる今年度は、元全日本代表の斉藤信治さんと井上香織さんを招聘し、また純真高校と博多高校の女子バレー部の皆さんにも参加していただいて、例年以上に子供たちに喜んでもらえる大会にしていきたいとの発表がありました。(開催日は2018年1月14日です)

 約1時間の記念式典に引き続いて「祝賀会」がはじまりました。
まずはじめに、博多券番の皆さんによる「祝舞」が演じられました。赤と白の獅子を担いだ二人の舞妓さんの妖艶な演舞に、台中西北ロータリークラブの皆さんは立ち上がってスマホで写メの嵐でした。
 次に福岡南ロータリークラブ記念歌斉唱で「これありてこそ」を合唱、続いて台湾国家「三民主義」を合唱し、戸嶋会長の挨拶で「祝賀会は福岡南ロータリークラブらしく闊達に!!」と元気よく乾杯で祝宴がはじまりました。
 祝宴のスタートは、元RKBアナウンサーでフルート奏者の中西久美さんが主宰する中西久美トリオの演奏です。60周年にちなんで60年前の1957年に流行っていたエルビスプレスリーの歌を数曲演奏されました。フルートとピアノの優しい音色に合わせプレスリーそっくりさん日本一(?)の男性の歌声に拍手喝采でした。
 次の演目は博多高校の皆さんによる和太鼓の演技。お腹の底から響いてくるような和太鼓の音にずっしりとした感動を覚えました。
 ホテルオークラ福岡さんの演出もありました。10mを超える長さの金属のプレートの上にお肉を載せて一斉にフランベ、まさに「炎の料理」です。
 つづいては当クラブが誇るエンターテェナー、西方トリオの登場です。西方会員のピアノ、齋藤会員のトロンボーン、そして力武会員の素晴らしい美声。いや〜楽しい演奏でした。
 宴もたけなわとなって来まして、会場の全員が手をつないでロータリーソング「手に手つないで」の大合唱。そして〆は山田会員を先頭に10数人の男衆が水法被に締め込み姿で山笠の入場です。やはり最後の〆は博多山笠の「祝いめでた」を歌いましてお開きとなりました。
 当初の予定は18:00から20:00までの2時間とされていたのですが、皆さん楽しんでいただけたのでありましょう、結局3時間の祝宴でありました。
 ご出席いただいた皆様、最後まで本当にありがとうございました。
我が福岡南ロータリークラブはこれから70年、80年・・と長きにわたり「未来を支えるロータリー」でありたいと切に願っております。

福岡南ロータリークラブ
広報委員長 篠原 修

60周年のご挨拶

福岡南ロータリークラブ
2017-2018年度会長
戸嶋和夫

福岡南ロータリークラブ創立60周年にあたり、ご挨拶を申し上げます。

私が福岡南ロータリークラブに入会させていただいたのは平成2年9月のことです。現在で27年目となります。現在の会員の方々で私の入会以前より会員だった方は24名で全員昭和の時代に入会されています。平成の入会では私が最古参となります。周年行事は50周年と40周年の二回を経験し、この60周年で三度目となります。

周年行事の企画実行にあたっては60年の歩みを一応おさらいしなければなりません。昭和32年の創立時のメンバーの方々の中には父の交友関係で何名かの方々(故人)がおられ、何度もお目にかかり、あるいは診察をしていただいた方もおられますが、当時私は小学五年生です。勿論ロータリーの事を聞かせていただいたことはありません。ですから創立以降昭和の終わりまで、当時の経緯や背景を自分で見聞きした出来事の如く述べるわけにはいきません。そこで頼りにしたのが10年毎の周年記念誌です。

たとえば一つだけ挙げさせていただくと、20周年の時は南動物園に記念碑を建てたことを知り、今回の実行委員会メンバーで南動物園に見学にいきました。
先々の周年行事を考えますと、この記念誌にどのような周年記念行事であったかの記述はあるとしても、準備として毎月1回の「60周年記念行事実行委員会」会議議事録(13回分)、計画段階での予算書、式典当日の台本、実行委員会立上げ時の記録などなどは記載されないと思います。そこで今回は準備・実行記録として先々の参考のために60周年記念誌と共に事務局に保存すべく、手配しました。

ところで、実行委員長をどなたにお願いするかでしたが、まだ正式に実行委員会は発足していません。そこで理事の方々のご意見も頂き、安部光壱前会長と私とで田中浩二元会長に恐る恐るお願いをいたしましたところ、お引受いただきました。新旧会長幹事歓送迎会の酒宴の席でした。

実行委員会を立上げ、この委員会の中で様々な事を決めましたが、今回はこの委員会の主要メンバー構成について、前述の24名の先輩の中から5名の方々に主要メンバーの一員としてご意見を頂きました。諸先輩の築き上げた60年を大切にしたかったからです。委員会は、総務部とプロデューサーを今回新設しました。この委員会のそれぞれの担当者が実に適任で、円滑かつ迅速に準備が進行しました。

昨年から月1回開かれる実行委員会でそれぞれ積極的な発言・提案がなされました。古参の方々からの納得できるご意見と、比較的新しい会員の方々からの理に適ったご意見とが飛び交い「おお、南ロータリークラブが生きている」と、こっそりと嬉しくなりました。「これでこそロータリー」です。
最初は重かった「60周年の時の会長」でしたが、今ではまことに光栄に思う次第です。

諸先輩、会員の皆様 おかげさまで創立60周年を迎えました。
「ありがとうございます」。


60周年記念事業実行委員長
田中浩二

福岡南ロータリークラブは今年60周年を迎えた。人間で言えば還暦である。まだ寿命が短かった時代、60才は長寿でめでたいとされ、盛んにお祝いされた。
当クラブは福岡地区で3番目に古く、創立は1957年(昭和32年)12月5日である。さすがにチャーターメンバーはいないが、最年長者は97才で、この方は48年間皆勤という類いまれなお人である。いずれにせよ、大変おめでたい事だと思う。私は在籍四半世紀に及ぶが、全く活動的ではない会員であり、60年間の我がクラブのかくかくたる活動実績を記す能力がない。お詫びし、お許しを得てささやかな私事を書かせて頂く。

馬齢を重ねるにつれて、夜就寝するのに一定のルーティーンが必要になった。若い時は酒を飲んでその勢いで寝てしまうことも多く、また寝酒にちょっと一杯ということもあったが、最近は少しの晩酌以外の深酒はしなくなった。まず、8時以降はそれでなくても弱い頭は使わないこととし、パソコンでやる好きな碁もしないで、ぼんやりテレビを見る。話はそれるが、世の中便利になったものだ。月々2,500円ほど払ってパンダネット囲碁クラブに加入すれば、好きな時に全世界の人とライブで碁を楽しむ事ができる。碁会所に足を運んで、眼前の人と対話しながらの方が健康的だとは思うけれど。9時頃から「鬼平犯科帳」や「剣客商売」を見る。原作者はとうに亡く、新しい作品は無いが、古いものが毎週放映されているのでそれを録画しておく。「記憶力なくして楽し再放送」という川柳を地でいっている。
10時過ぎにベッドに入り、藤沢周平氏の本を読む。ベッドに入ってからの読書は良くないこととされているが、どうもこのくせは治らない。短編が多く長編であっても一話ずつ区切りがあるので、寝る前の軽い読みものに適している。「市井もの」と「武家もの」があり、前者は暗い話が多いので読んだとしても口直しに武士の世界を垣間見る。この作者は今年没後20周年にあたるが、晩年になるにつれ、深刻なもの、悲劇的なものから、ユーモラスあるいは痛快なものを書くようになったと思う。睡眠時間は長いほうで8時間は寝ないと翌日の午前中ぼんやりしている。なるべく12時前には眠るように努めている。
時代物作家は多いが、私は池波正太郎氏や藤沢周平氏を好む。4月に体調をこわし、一ヶ月あまり入院したことがあるが、「用心棒日月抄」や「よろずや平九郎活人剣」を繰り返し読むことによって、長い病院の夜を過ごすことができた。
「三屋清左衛門残日録」や「蝉しぐれ」などは傑作だと思う。氏は鶴岡の生まれで寒くて暗い北国の物語、そして江戸の話が多い。どの作品にもさりげなく美しい自然の情景が編りこまれている。毎晩同じことの繰り返しでもはや進歩や発展には縁がない。

終りにあたり、福岡南ロータリークラブの今後ますますの発展をお祈りする。